2023年10月18日 （仮訳）Craterellus cinereusの同定とネオタイプ指定、および新種Cantharellus atrofuscusの記載 Contu, M. et al. 2009. Identity and neotypification of Craterellus cinereus and description of Cantharellus atrofuscus sp. nov. Mycotaxon. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2009/00000110/00000001/art00017 [Accessed October 18, 2023] 【R3-11072】2023/10/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ Craterellus cinereusの学名で記載された種にはクランプの有無が異なる2種が混在していた。 ライデンのハーバリウムに本種名で収蔵されている全ての標本を検討し、真の本種にはクランプが存在しないことが明らかにした上で、本種のネオタイプ標本を指定した。 クランプを有する別種をC. atrofuscusとして新種記載した。 Italy, Sardinia, province of Sassari, Tempio Pausania, loc. Baldo （新種） Cantharellus atrofuscus Contu, Vizzini, M. Carbone & Setti 語源…暗黒褐色の 【よく似た種との区別】 Cantharellus cinereus（アクイロウスタケ） 形態的に類似している（同種とされてきた） 本種と異なり傘が窪むが成熟時穿孔状になることはないという特徴を欠く 本種より皺襞が薄い 本種と異なり皺襞の縁が鋭いという特徴を欠く 本種と異なり柄が常に繊維状中実～やや中空なのではなく幼時から常に中空である 本種と異なり子実体の臭いが強い果実臭ではなく弱いか芳香状 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種ほど担子胞子が円形でない 本種と異なり菌糸にクランプを有するのではなく欠く 本種と異なり菌糸に二次隔壁を欠くか稀なのではなく豊富である Cantharellus congolensis 本種より皺襞の間隔が密である 本種と異なり肉が赤色～黒色に変色する 本種と異なり子実体に臭いを欠く 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり子実下層が偽柔組織状構造である 本種と異なり柄実質が偽柔組織状構造である Craterellus cornucopioides（クロラッパタケ） 本種と異なり子実体が深い漏斗状 本種と異なり子実体が中空 本種と異なり子実層托がかなり平滑である 本種と異なり担子器が主に2胞子性 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり菌糸にクランプを有するのではなく欠く Craterellus melanoxeros 本種と異なり子実体が永く黄色である 本種と異なり肉が白色 本種と異なり子実体の臭いが果実臭でない 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と傘表皮の構造が異なる Craterellus venosus 本種と異なり子実体が穿孔状 本種と異なり担子器が常に6胞子性 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり菌糸にクランプを有するのではなく欠く Craterellus caeruleofuscus 本種と異なり子実体が穿孔状 本種と異なり傘表面が無毛 本種と異なり子実層托が脈状 本種と異なり担子器が6（稀に2）胞子性 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり菌糸にクランプを有するのではなく欠く （その他掲載種） Cantharellus cinereus Pers. アクイロウスタケ 【よく似た種との区別】 Cantharellus atrofuscus 形態的に類似している（同種とされてきた） 本種と異なり傘が窪むが成熟時穿孔状になることはない 本種より皺襞が厚い 本種と異なり皺襞の縁が鋭い 本種と異なり柄が幼時から常に中空なのではなく常に繊維状中実～やや中空である 本種と異なり子実体の臭いが弱いか芳香状ではなく強い果実臭 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子が円形である 本種と異なり菌糸にクランプを欠くのではなく有する 本種と異なり菌糸に二次隔壁が豊富ではなく欠くか稀である